非常勤として働く場合、厚生年金保険の加入対象となる条件を確認する

医師として働く人たちの保険事情は、サラリーマンなど一般企業に勤めている人たちと同じ点もあれば、少し異なる点も出てきます。
特に、これまで大学病院の医局などで常勤として勤めてきた人がフリーランスになる時などは、この保険関連にも気を遣いながら職場を探したり働き方を考えていく必要が出てくるでしょう。

社会保険制度のうちの年金保険に関してですが、民間の病院で常勤として働く医師は厚生年金保険に加入することになります。
いわゆる勤務医はこれに該当し、また、公立の病院に勤務する医師は共済年金に加入しているはずです。

非常勤として働くことになると厚生年金に加入できないかというと、そういうわけでもありません。
何をもって常勤なのか、あるいはそれ以外の雇用形態となるのかの判断は、一般的には医師を雇う各々の医療施設に委ねられていますが、健康保険法上は週に32時間という勤務時間が一つの目安として、それ以上を常勤医師と定義し、それ未満は常勤ではないと判断しています。

これを一つの基準として考え、その4分の3以上の勤務時間があれば厚生年金保険の加入対象となるケース、これが大半を占めています。
ただ、この32時間以上の勤務を常勤として扱うと定めている医療施設に限る点には注意が必要です。

多くの医療施設ではこのような基準になっているため、4分の3以上、つまり週に24時間以上働くことで厚生年金保険の加入対象となることができますが、実際に働く前にそれぞれの医療施設に相談や問い合わせをすることを怠らないようにしましょう。

また、週に24時間以上の勤務を1か月継続することも厚生年金保険の加入対象となる条件の一つとなります。
1週間や2週間のみの勤務では認められないため、この点にも注意しなければなりません。
加えて、1つの医療施設で以上の条件をクリアする必要があることも押さえておいてください。

非常勤医で規定の条件をクリアできない場合は国民年金に加入する必要がある

非常勤であれば掛け持ちで働くケースも少なくはないでしょうが、上記の条件を1つの医療施設でクリアできない場合には、自ら国民年金に加入する必要があります。
医療保険に関してですが、常勤の医師は健康保険に、非常勤の医師は国民健康保険に加入するのが一般的。

医局を辞めたとしても、以前の健康保険を任意で継続することが可能です。
もちろん、新たに国民健康保険に加入することもできます。

医師の場合には、さらに医師国民健康保険への加入という選択肢が出てくるでしょう。
医局に籍を残しつつ医師会に所属したままにしておけば、常勤ではなくなってもこの医師国民健康保険組合に加入することが可能です。
国民健康保険と比較すれば、医師会の会費などを負担したとしても割安となるはずです。

非常勤の医師の保険事情は働き方や新たな勤務先の選び方などによって変わってきます。
その他の要素にも目を向けながら、自らに最も良いと思われる選択肢を選ばなければいけません。